デザインスタイル辞典

作例そのものから書いた、デザイン様式の辞典。

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用語776

用語辞典

スタイル名でも、作りたいものでも検索できます。 名称一致を最優先し、その上で用途・印象・媒体から近い候補を足します。

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Cyberfeminism — Old Boys Network《100 Anti-Theses of Cyberfeminism》1997 — Wikimedia Commons / CC BY 4.0 · © Sollfrank, Cornelia & Old Boys Network ed. 1998. First Cyberfeminist International. Hamburg: obn

Cyberfeminism

サイバーフェミニズム / 1991–2000s / 世界観 / デジタル芸術

1991年にオーストラリアの VNS Matrix が名乗り、同じ頃イギリスの Sadie Plant も同じ語を使い始めた運動。宣言文はファックス、郵便、貼り紙、巨大看板、ネット投稿で撒かれ、身体を捨てて機械に入るという当時の技術像に粘液と性で逆らった。

太いサンセリフの各行が球面に沿って歪み、行ごとに大きさが変わる / 淡いピンクの地に黒い文字という2色だけの版面で、中央に白い円が抜かれる / 縁を埋め尽くす、放射状の毛が生えた目のような図像の反復 / 集団名が署名としてではなく、本文の一行として文の中に組み込まれている

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Chinese Blue-and-White Porcelain — 青花 岩と草花・瓜文 稜花大皿 元代 14世紀 — Wikimedia Commons / CC0

Chinese Blue-and-White Porcelain

青花(中国の染付) / 14th century– / スタイル / 陶磁の様式

白い磁胎に酸化コバルトを筆で置き、透明釉をかけて焼き上げる釉下彩の体系。江西の景徳鎮が元代に磁土へカオリンを加え、焼成を改めたことで成立した。色をひとつに絞ったぶん、濃淡と白抜きだけで絵の階調をつくる。

白磁の地に青一色。ほかの色が一切入らない / 濃い青で輪郭を引き、その内側を薄い青の刷きで埋めて墨絵のような段階をつくる / 青を密に塗り込んだ地に、素地の白をそのまま残して文様を抜く / 絵が釉の下にあるため、筆跡に段差がなく面が平滑に光る

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Famille Rose — 粉彩 番蓮文 碗 清代・乾隆年間 1736-1795 — Wikimedia Commons / CC BY 4.0

Famille Rose

粉彩(ファミーユ・ローズ) / 1720s– / スタイル / 陶磁の様式

中国で始まった上絵付け磁器の様式で、ピンクから紫がかった薔薇色までの不透明な絵具を柱に据える。この色はコロイド金から作るカシウスの紫であり、1685年ごろイエズス会士が中国へ持ち込んだ。雍正年間に頂点を迎え、その後は主に欧州向けの輸出品となった。

ピンクから紫がかった薔薇色の不透明な絵具が、器の中でいちばん強い色になっている / 絵具が不透明なので、下の白い磁肌が透けず、色面がそのまま器の上に乗る / 釉の上から焼き付けた上絵なので、絵のある面と白磁の余白とで艶の出方が分かれる / 同じ様式がフランス、ドイツ、イギリスの器にも現れ、産地の違いが絵の筆づかいにしか出ない

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Blanc de Chine — 徳化窯 白磁 観音立像 17世紀後半 — Wikimedia Commons / CC0

Blanc de Chine

ブラン・ド・シーヌ(徳化白磁) / Ming dynasty– / スタイル / 陶磁の様式

福建省徳化の窯が焼いた白磁に、欧州の収集家が「中国の白」の名を与えた様式。絵付けを一切置かず、乳白から青みを帯びる厚い釉と、型で抜いた体に手作りの細部を貼り足す造形だけで見せる。観音像と犀角を写した杯が代表格になった。

絵付けがまったくなく、器面は白一色で通っている / 乳白色から青みへ振れる厚い釉。薄い部分は光を透かす / 型で抜いた本体に、指や衣の襞を別に作って貼った継ぎ目が残る / 口が広く底のすぼまる杯。角を輪切りにした形をそのまま磁器に写している

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Goryeo Celadon — Goryeo celadon incense burner, 12th century — National Museum of Korea; photo: Steve46814 (alternative high-resolution example) — Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

Goryeo Celadon

高麗青磁 / 918–1392 / スタイル / 陶磁の様式

高麗時代の朝鮮でつくられた青磁の様式。鉄をわずかに含む灰白色の素地に、緑から青みへ振れる半透明の釉をかけ、最上の色は翡色と呼ばれた。釉が透けるため、彫った溝に白土と赤土を埋めた象嵌の文様が、水の下から浮かぶように見える。

灰白色の素地の上に、緑から青みへ振れる半透明の釉がかかる / 彫った溝に白土と赤土を埋めた象嵌の線が、釉の下に沈んで見える / 彫り、浮き彫り、透かし彫りが同じ器の上で併用される / 鉄や銅の顔料で描いた黒褐色や赤の絵付けが、緑の地に少量だけ載る

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Buncheong — 粉青沙器 剥地牡丹文壺 朝鮮時代 15世紀後半 — Wikimedia Commons / CC0

Buncheong

粉青沙器 / 14th–16th century / スタイル / 陶磁の様式

灰青色の素地を白い化粧土で覆った朝鮮の陶で、名は美術史家の高裕燮が用いた語の略。象嵌、印花、掻き落とし、鉄絵、刷毛塗り、浸し掛けと掛け方が分かれ、白の掛かりむらと刷毛の走りが器ごとに違う顔をつくる。

灰青色の素地の上に白い化粧土が掛かり、掛かりむらがそのまま模様になる / 刷毛塗りの器では、毛筋が一方向に走った跡が白い帯として残る / 印花の器では、小さな菊花を隙間なく押した跡に白土が詰まり、白い粒が並ぶ / 浸し掛けの器では、白土に浸けた高さで境目が一本できて、その下は素地の灰色が出る

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Kakiemon — 柿右衛門手 色絵皿 有田 1675-1725年頃 — Wikimedia Commons / Public domain

Kakiemon

柿右衛門様式 / 17th century– / スタイル / 陶磁の様式

肥前有田で焼かれた白磁に、赤・緑・青の上絵の具を釉の上から差す様式。上絵付けを1640年代の有田へ持ち込んだとされる絵付け一族の名が、そのまま様式の名になった。白い素地を広く塗り残し、絵をその一方へ寄せる。

絵の具が釉の上に載るので、絵の部分だけがわずかに盛り上がって光を返す / 赤・緑・青の細い線と金彩で、梅・竹・鳥・人物を描く / 白い素地の面積が絵より広く、中心を空けたまま端に絵を寄せる / 器だけでなく人物や象の置物があり、器と同じ上絵の具と金彩で塗られている

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Oribe Ware — 織部 角鉢 美濃焼 江戸時代 17世紀 — Wikimedia Commons / Public domain

Oribe Ware

織部 / Momoyama period– / スタイル / 陶磁の様式

桃山から徳川初期にかけて瀬戸と美濃の窯で焼かれた炻器の様式で、茶の湯の道具が中心にある。肌はざらつき、釉の色は少なく温かい。銅の緑釉を器の一部にだけ掛け、残した素地に鉄で文様を描く。

銅の緑釉が器の一面だけに掛かり、掛けた側と掛けない側の境が一本の線として残る / 釉の掛からない素地の面に、鉄の絵具で線と幾何の文様が筆で描かれる / 肌がざらつき、磁器のように平滑な面にならない / 色数が少なく、緑釉と素地の温かい灰白、鉄の黒褐色でほぼ足りている

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Raku Ware — 本阿弥光悦《白楽茶碗 銘 不二山》17世紀 — Wikimedia Commons / Public domain

Raku Ware

楽焼 / 16th century– / スタイル / 陶磁の様式

低い温度で焼き、まだ熱いうちに窯から挟み出して外気で冷ます焼き物。鉛釉は流れきらずに厚くたまり、素地は軟らかく多孔質のまま残るので、同じ窯出しでも一点ずつ表面の景色が変わる。日本で成立した工程が、のちに効果を狙う技法の名にもなった。

厚くたまり、縁の手前で縮れて止まる釉 / 急冷でできた細かい貫入が釉の全面に走る / 釉のかからない高台や底で、軟らかい素地がそのまま露出する / 同じ窯から出した器でも、色むらの位置と量が一つずつ違う

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Istoriato — ウルビーノ工房《アブラハムとイサクを描く高台皿》16世紀 — Wikimedia Commons / CC0

Istoriato

イストリアート / c. 1500– / スタイル / 陶磁の様式

マヨリカの皿の面をまるごと一枚の絵として扱い、歴史や神話、聖書、寓意の場面を多色で縁まで描き切るイタリアの様式。1500年ごろに現れ、ウルビーノと結びついて広まった。器は装飾された道具ではなく、絵の支持体になる。

見込みから縁まで一続きの場面が描かれ、装飾帯で区切られない / 白い錫釉の地の上に、黄・青・緑・褐色の多色の絵付けが載る / 人物が奥行きのある風景や建築の中に置かれ、絵画の構図がそのまま持ち込まれる / 縁の曲面でも場面が途切れず、絵が器の立体に沿って歪む

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Talavera Poblana — 《タラベラの壺》18世紀 フランツ・マイヤー美術館 — Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 · © AlejandroLinaresGarcia

Talavera Poblana

タラベラ・ポブラーナ / 16th century– / スタイル / 陶磁の様式

スペインの錫釉陶がプエブラで作り替えられた焼き物で、乳白色の釉を厚く掛けた上から絵付けする。太平洋を渡ってきた中国磁器の藍一色の構図を借り、双頭の鷲やケツァールという土地の図像を混ぜた点が、元になったマヨリカと違う。

厚い乳白色の釉が器全体を覆い、縁や高台際に釉だまりの段ができる / 藍一色で描かれた区画割りの文様が、口縁を細かく分けて一周する / 中国風の花や岩の間に、双頭の鷲やケツァールのような土地の図像が一つ入る / タイルは同じ絵柄を並べて壁面を面ごと覆い、一枚ずつ筆の抑揚が違う

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Studio Pottery — ハンス・コパー《スペード形の花器》1968年 — Wikimedia Commons / CC0

Studio Pottery

スタジオ・ポタリー / 1920s– / スタイル / 陶磁の様式

工場ではなく個人の仕事場で、作り手ひとりが成形から施釉・焼成まで通す陶の様式。20世紀初めの工芸復興のなかで現れ、機械生産に与しないという立場が形と表面にそのまま出ている。1920年にコーンウォールのセント・アイヴスへ開かれた窯が中心になった。

轆轤で挽いた跡や、紐づくり・板づくりの継ぎ目を消さずに残す / 高温の灰釉・青磁・天目。茶黒と鶯色が繰り返し現れる / 銅赤や紫の釉が窯の中で流れ、器の面に予定されていない筋として残る / 白釉の下に細い線を彫って色泥を埋め、縁と高台にだけ別の釉をかける

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Cloisonné — 《龍文七宝パネル》明代 16世紀末–17世紀初 メトロポリタン美術館 — Wikimedia Commons / CC0

Cloisonné

七宝(クロワゾネ) / ancient– / 技法 / 器と工芸の技

細い金属の帯を立てて仕切りを作り、その升目にガラス質の釉を流して焼き付ける技法。仕切りは焼き上がった後も金属線として残るため、色面は必ず線に閉じられる。ゲッティの分類でも様式ではなく工程として立てられている。

すべての色面が細い金属線で囲まれ、線が途切れずに図の全体を分割している / 色と色が直接にじみ合う箇所がない / 線の部分だけが釉と違う金属の光を返す / 地は金属か磁器で、平らな板ではなく器の曲面に図が巻き付く

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Kintsugi — 《金継ぎで直された古唐津の茶碗》— Wikimedia Commons / CC BY 2.0 · © Jean-Pierre Dalbéra

Kintsugi

金継ぎ / 15th century– / 技法 / 器と工芸の技

割れた陶磁を漆で接ぎ、その継ぎ目に金や銀を蒔いて見せる直し方。ゲッティの分類では様式ではなく修復の工程の下に置かれ、繕いの名として登録されている。線を引く場所は割れ方が決めるため、同じ器から二つと同じ図は出ない。

割れ目に沿って走る金または銀の細い線 / 線幅が一定でなく、欠けの大きい所では面として埋まる / 金の縁にわずかに黒い漆の下地がのぞく / 器に元からある絵付けと金線が無関係に交差する

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Maki-e — 中山胡民《虫籠蒔絵菓子器》19世紀 東京国立博物館 — Wikimedia Commons / Public domain

Maki-e

蒔絵 / Heian period– / 技法 / 器と工芸の技

乾ききらない漆の上に金銀や色の粉を蒔いて絵を定着させる、日本の加飾技法の総称。名は蒔いた絵の意で、平安時代には漆器の主要な装飾法になった。色を混ぜるのではなく、粉の粒度と蒔く密度がそのまま階調になる。

黒い漆の地の上で、金の像が表面より奥に沈んで見える / 同じ金でも、粉の粗い部分は粒が見え、細かい部分は面として光る / 文様の輪郭が線ではなく、粉の密度の変化として立ち上がる / 切金として貼られた金箔の小片が混じり、粒の絵の中に平らな金の面ができる

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Mokume-gane — 浜野政信《鷹と雀図鐔》1836年 ウォルターズ美術館 — Wikimedia Commons / Public domain

Mokume-gane

木目金 / 17th century– / 技法 / 器と工芸の技

色の違う金属を何層も重ねて一つの塊に接合し、彫って圧延することで木の年輪に似た縞を金属面に出す日本の技法。縞は表面に描いたものではなく積層の断面なので、削っても磨いても消えず、形を変えると縞も変わる。

縞が閉じた輪や渦になり、木口を見たときの年輪に似た形で並ぶ / 赤みの銅、白い銀、黒く沈んだ層が、色を変えて隣り合う / 同じ工房の同じ形でも縞の出方が二つとなく揃わない / 縞が縁で途切れず、板の厚みの断面まで続いている

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Cameo Glass — 《バッコスとアリアドネの酒杯》ローマ 前25–後25年頃 ゲッティ・ヴィラ — Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 · © sailko

Cameo Glass

カメオ・グラス / Roman era– / 技法 / 器と工芸の技

色の違うガラスを二層以上に重ね、外側の層を彫り・切削・彫刻で削り落として図を出す被せガラスの技法。Getty の分類でも材料の側に置かれる。図は塗られたものではなく削り残されたもので、残した厚みがそのまま不透明度になる。

明るい像が、濃い地の上に彫刻のように盛り上がる / 削りの浅いところは下の地色が透けて沈み、厚く残したところだけが不透明になる / 地は一様な一色で、階調は像の側にしかない / 輪郭が線ではなく段差でできているので、斜めから光を当てると像自身の影が落ちる

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Venetian Glass — 《エナメルと金彩の婚約杯》ヴェネツィア 1475–1500年 — Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0 UK · © David Jackson

Venetian Glass

ヴェネツィアン・グラス / 13th century– / スタイル / 器と工芸の技

ヴェネツィアのムラーノ島で作られたガラスと、その素材が決めた形の総称。ソーダ灰のガラスは軽くよく伸びるので、彫るのではなく熱いうちに引き、捻り、貼って形をつくる。乳白のラッティモや網目のフィリグラーナを練り込み、仕上げは金彩とエナメルの絵付けで乗せる。

器の壁が薄く、脚や把手が引き伸ばした細い線として付く / 乳白の不透明ガラスの糸が透明な地に練り込まれ、網目や縞になる / 切子のような彫りがほとんど無く、装飾は金彩とエナメルの絵付けで乗っている / 断面に模様を持つ棒を輪切りにして並べた小さな円が、面の中に散る

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Biedermeier — 《ビーダーマイヤーのソファ》オーストリア 1815–1825年頃 モントリオール美術館 — Wikimedia Commons / Public domain

Biedermeier

ビーダーマイヤー / 1820s–1850s / スタイル / 家具とインテリア

1820年代から1850年代の中欧の美術と室内に、後から諷刺として与えられた呼び名がそのまま様式名になったもの。中産階級の趣味と結びつけられ、込み入った装飾を避けた素直な形と、身近な人物や自然を情感をこめて描く画題を特徴とする。

彫刻や象嵌が乗らず、輪郭が単純なまま終わる家具 / 装飾の代わりに、板の木目そのものが正面へ出る / 画題は身近な人物と自然で、情感をこめて描かれる / 王侯の広間ではなく、市民の居室に収まる小ぶりな寸法

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Chippendale — 《サイドチェア(一対のうち)》英国 1755年頃 メトロポリタン美術館 — Wikimedia Commons / CC0

Chippendale

チッペンデール / 1750s–1760s / スタイル / 家具とインテリア

1750年代から1760年代の英国家具の様式。家具師トマス・チッペンデールの図案に基づいて各地の工房が作ったため、個人名がそのまま様式の名になった。骨格はロココのままで、透かし彫りと装飾彫りを背もたれや脚に集中させる。

背もたれが板ではなく透かし彫りで抜かれ、向こう側が見える / 縁と脚に彫りの装飾が集まり、平らなままの面が残らない / ロココ由来の曲線が脚と笠木を通り、角が直線で切れない / 彫りが表面に貼った飾りではなく、材の厚みから削り出されている

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Empire Style — ジャコブ工房《白鳥形肘掛のジョゼフィーヌの椅子》1804年頃 マルメゾン城美術館 — Wikimedia Commons / CC0

Empire Style

アンピール様式 / 1804–1814 / スタイル / 家具とインテリア

ナポレオンの帝政期にフランスから各地へ広がった室内と家具の様式で、無地の大きな面に金色の金具を点で打つ。獅子の足、有翼のスフィンクスの頭、蓮や円形の花飾りが対で並び、左右対称に置かれることで、先行する新古典より重く見える。

無地のマホガニーの平面に、金色の金具が等間隔の点として打たれる / 前脚の下端が獅子の足で終わり、上端は有翼のスフィンクスの頭になって肘掛を支える / 円形の花形金具が背もたれの下段に等間隔で一列に並ぶ / 同じ形の椅子が対で置かれ、座と壁が同じ濃色の絹で覆われる

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Aesthetic Movement — ジェームズ・マクニール・ホイッスラー《ピーコック・ルーム(青と金のハーモニー)》1876–77年 フリーア美術館 — Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0 · © Votpuske

Aesthetic Movement

唯美主義運動 / 1870s–1880s / スタイル / 家具とインテリア

1870年代から80年代の英米で、絵画から家具・織物・建築まで貫いた運動。「芸術のための芸術」を掲げ、教訓や物語や主題の重さより、美それ自体の自立した価値を上に置いた。だから装飾が何かを語らず、面の調和だけで決まる。

向日葵と百合が、器にも布にも室内にも同じ形で繰り返し現れる / オリーヴ緑と黄を寄せた色域。暗い赤とクリームが黒地の上で組む / 日本の意匠を平らな繰り返し文様に直したもの。丸い竹、様式化した花形、垂れる葉が地の格子文の上に載る / 青と白の中国磁器が室内に並べられ、器そのものが装飾の一部として置かれる

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Craftsman Style — グスタフ・スティックレー(ユナイテッド・クラフツ)《肘掛椅子》1901年 シカゴ美術館 — Wikimedia Commons / CC BY 3.0 · © Sailko

Craftsman Style

クラフツマン様式 / 1870s–1920s / スタイル / 家具とインテリア

1870年ごろから1925年ごろまでアメリカで広まった建築と室内と工芸の様式。歴史様式の引用をやめて簡素さを選ぶ点で英国のアーツ・アンド・クラフツを継ぐが、担い手は社会改良家や教育者や女性団体にまで広がった。バンガローのような小さな住宅に、材料をそのまま見せる形で現れる。

梁や持ち送りといった構造の部材が塞がれず、そのまま見えている / 柱頭や渦巻きなど、歴史様式から借りた装飾の部品が無い / 大邸宅ではなくバンガローのような小さな住宅の規模で成立している / 木や石が塗り潰されず、素材そのものの色と木目で面が構成される

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Eastlake — 《イーストレイク様式の肘掛椅子》ミズーリ歴史博物館 — Wikimedia Commons / Public domain

Eastlake

イーストレイク様式 / 19th century– / スタイル / 家具とインテリア

19世紀のアメリカで、チャールズ・ロック・イーストレイクの家具図案に結びつけて呼ばれた装飾と建築の様式。家具の語彙が建物へそのまま移り、テーブルの脚に似た柱、湾曲したブラケット、旋盤挽きの丸棒、円い穿孔の玉飾りが外観に並ぶ。

テーブルの脚をそのまま太らせたような柱 / 軒や庇の下に湾曲したブラケットが等間隔で並ぶ / 旋盤で挽いた細い丸棒が、手すりやポーチの上部を埋める / 円い穴を穿った玉状の飾りが、部材の交点に付く

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収録方針

IndexStyleは、デザインの周辺で使われる言葉を何でも載せる一覧ではない。独立項目にするのは、見分けられ、再現でき、近い様式との差を説明できる視覚言語だけ。 収録基準

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