粉青沙器
Buncheong / 14th–16th century / スタイル / 陶磁の様式
灰青色の素地を白い化粧土で覆った朝鮮の陶で、名は美術史家の高裕燮が用いた語の略。象嵌、印花、掻き落とし、鉄絵、刷毛塗り、浸し掛けと掛け方が分かれ、白の掛かりむらと刷毛の走りが器ごとに違う顔をつくる。



ひと目で判断
見た目の特徴
- 灰青色の素地の上に白い化粧土が掛かり、掛かりむらがそのまま模様になる
- 刷毛塗りの器では、毛筋が一方向に走った跡が白い帯として残る
- 印花の器では、小さな菊花を隙間なく押した跡に白土が詰まり、白い粒が並ぶ
- 浸し掛けの器では、白土に浸けた高さで境目が一本できて、その下は素地の灰色が出る
向いている用途
- 同じ形の食器や酒器を、一点ずつ違う表面に焼き分けたいとき
- 型押しの反復と手の崩れを、白と灰の二色だけで一つの器に同居させたいとき
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辞書情報
- 文字
- 文字は器の主役ではない。銘や年記を入れるなら、白土を埋めた細い線彫りにして、文様の線と同じ太さに収める。
- 構成
- 文様は見える面だけに置き、底と高台は無地で残す。口縁に一本の帯、胴に主文様、あとは白のままという三段で組む。
- 素材
- 灰青色の陶土を轆轤で挽き、白化粧土を刷毛で塗るか器ごと浸けて掛ける。彫りと押しと掻き落としで白を出し入れし、透明釉を掛けて焼く。白は完全な白まで詰めず、素地の灰が透ける濃さに留める。
- 注意
- 刷毛目を均一に揃えると、速度の痕跡が消えてただの白い器になる。
- 関連研究
- Getty AAT の buncheong sagi (300459835) が並べる7つの装飾技法の分類 / V&A 所蔵の印花小皿 (O22348) に見る、型を押してから白土を拭き取る順序 / 15世紀末から16世紀初めに白磁の需要が増え、この様式が衰えていった経緯
関連項目
- 民藝(Mingei)共通する印象:静けさ / 親密。粉青沙器と民藝の違いを見る
- 水墨画(Sumi-e)共通する印象:静けさ / 親密。粉青沙器と水墨画の違いを見る
取り違えられやすい
陶磁の様式をさらに見る
同じ「陶磁の様式」から、共通する印象が多い順に次の項目を選んだ。
- 織部(Oribe Ware)共通する印象:静けさ / 遊び / 親密。
- 楽焼(Raku Ware)共通する印象:静けさ / 親密。
- スタジオ・ポタリー(Studio Pottery)共通する印象:静けさ / 親密。
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