デザインスタイル辞典

作例そのものから書いた、デザイン様式の辞典。

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用語776

用語辞典

スタイル名でも、作りたいものでも検索できます。 名称一致を最優先し、その上で用途・印象・媒体から近い候補を足します。

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Papel Picado — 死者の日のパペル・ピカド(CC BY-SA 4.0) · © Thirty two

Papel Picado

パペル・ピカド / 19th century– / 技法 / 工芸運動

薄紙を鑿で何十枚も同時に切り抜くメキシコの祝祭装飾で、光と風を通す繊細な穴が祝いと死者への想いを同じ軽さで運ぶ。

鑿による切り抜き / 薄紙の連旗 / 光と風の透過 / 祝祭と死者の日

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Saul Bass Title Design — ソール・バス『スパルタカス』タイトルロゴ 1960 — Wikimedia Commons / CC0

Saul Bass Title Design

ソール・バスのタイトルデザイン / 1955 to 1990s / スタイル / 放送デザイン

切り紙の平面図形と手描きの大文字を、音楽に合わせて単純な直線の運動で動かし、本編の主題を冒頭で言い切る。

切り紙の平面シルエット / 数色に絞った色面 / 手描きの不揃いな大文字 / 直線に沿う単純な移動

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Cartoon Modern — UPA『Hell-Bent for Election』1944 フィルム断片 — Wikimedia Commons / Public domain

Cartoon Modern

カートゥーン・モダン / 1943–1959 / スタイル / アニメーション技法

UPAのアニメーターたちがディズニー的な立体写実を捨て、平面の色面・単純化した線・様式化された動きでミッドセンチュリーのグラフィック感覚をアニメーションへ持ち込んだ。

平面的な色面 / 輪郭線の省略 / 図形化された人物 / 抽象的な背景

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Limited Animation — UPA『Hell-Bent for Election』タイトルカード 1944 — Wikimedia Commons / Public domain

Limited Animation

リミテッド・アニメーション / 1940s– / 技法 / アニメーション技法

動画枚数を意図的に減らし、止め絵・繰り返し・部分だけの動きを様式として使う技法。UPAが美学として確立し、テレビアニメと日本の商業アニメが独自の文法へ発展させた。

少ない中割り / 止め絵の活用 / 部分アニメーション / 動きの様式化

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Cel Animation — ウィンザー・マッケイ『ルシタニア号の沈没』セル 1918 — Wikimedia Commons / Public domain

Cel Animation

セル・アニメーション / 1915–1990s / 技法 / アニメーション技法

透明なセルロイドに動く部分だけを描き、静止した背景画の上へ重ねて撮影する分業技法。商業アニメーションの産業構造そのものを一世紀近く規定した。

透明セルの重ね / 均質な彩色 / 背景と動画の分離 / トレス線

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Stop Motion — ウィリス・オブライエン『ロスト・ワールド』1925 — Wikimedia Commons / Public domain

Stop Motion

ストップモーション / 1898– / 技法 / アニメーション技法

人形や模型を1コマずつ動かして撮影し、物質に生命を与える技法。手作業の微かな震えと実在する質感が、CGでは置き換えられない魅力として残り続ける。

1コマ撮り / 実在する模型と質感 / 微かな震え / ミニチュアの照明

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Rotoscope — ロトスコープで生まれたココ・ザ・クラウン 1924 — Wikimedia Commons / Public domain

Rotoscope

ロトスコープ / 1915– / 技法 / アニメーション技法

実写映像を1コマずつなぞって作画する技法。フライシャー兄弟が特許化し、実写の重力と絵の自由が混ざる独特の揺らぎを生む。

実写由来の動き / 輪郭の揺らぎ / 重力のある身体 / 実写と絵の中間

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Visual Music — リチャード・モンクハウス《EMS Spectre 映像シンセサイザーによる画像》1977年 — Wikimedia Commons / CC BY 3.0 · © Richardmonkhouse at English Wikipedia

Visual Music

ヴィジュアル・ミュージック / 1920s– / スタイル / 実験映画

音楽の構造を抽象的な形・色・運動へ翻訳する映像芸術。色オルガンから抽象アニメーション、今日のオーディオビジュアルまで、「目で聴く」系譜を形づくる。

抽象形態の運動 / 色彩の和音 / 音と形の対位法 / 物語の不在

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Direct Animation — フィルムに直接描くノーマン・マクラレン 1944 — Wikimedia Commons / Public domain

Direct Animation

ダイレクト・アニメーション / 1935– / 技法 / 実験映画

カメラを使わず、フィルムの表面へ直接描く・削る・貼ることで映像をつくる技法。素材としてのフィルムそのものが筆致とリズムになる。

フィルムへの手描き / 引っかき傷 / コマを無視した連続性 / 物質的な色斑

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Slit-Scan — スリットシャッターカメラによる自写像(Steve Mann, CC BY-SA 3.0) · © Glogger

Slit-Scan

スリットスキャン / 1968– / 技法 / 映画技術

スリット越しの長時間露光でカメラか被写体を動かし、空間と時間を一枚の像に引き延ばす技法。『2001年宇宙の旅』のスターゲイトで映画史に刻まれた。

引き延ばされた光 / 無限に続く平面 / 時間の空間化 / 機械制御の露光

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Bullet Time — AI生成の解釈イメージ
AI解釈イメージ(参考作品ではない)

Bullet Time

バレットタイム / 1999– / 技法 / 映画技術

静止カメラを弧状に並べて同時・順次に発火させ、時間をほぼ止めたまま視点だけが動く映像をつくる。『マトリックス』が仮想カメラの概念を大衆化した。

凍結した時間 / 移動する視点 / カメラの弧 / 実写と補間の混合

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Test Card — SMPTE RP219 カラーバー(CC BY-SA 4.0) · © Chris319

Test Card

テストパターン / 1934– / スタイル / 放送デザイン

放送の調整・休止のために送出される検査図版。カラーバー、格子、円、肌色標準という工学的必然が、世代の記憶に残る公共の幾何学グラフィックになった。

カラーバー / 同心円と格子 / 肌色の基準画 / 波形検査の模様

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Film Leader — フィルムリーダーのカウントダウン「3」のスキャン — Wikimedia Commons / CC BY-SA 4.0 · © YLP24

Film Leader

フィルムリーダー / 1930s– / スタイル / 映画技術

上映前の同期・検査用カウントダウン部分。逆さ文字、パンチ穴、8から2へ落ちる数字という純機能の図形が、「映画が始まる」合図として文化記号化した。

カウントダウンの数字 / 同期マークとパンチ穴 / 検査文字列 / 傷とちらつき

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Scanimate — AI生成の解釈イメージ
AI解釈イメージ(参考作品ではない)

Scanimate

スキャニメイト / 1969–1980s / 技法 / 放送デザイン

ブラウン管上の画像を電気的に歪ませ、リアルタイムに動かすアナログ映像合成機。70〜80年代のテレビで光り、飛び出し、うねるロゴの正体で、デジタル以前のモーション産業を支えた。

光るアウトライン / 電子的なうねり / 虹色のグロー / 走査線の質感

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Video Synthesis — ナムジュン・パイク『TV Cello』(CC BY 2.0) · © Sarah Stierch

Video Synthesis

ビデオ・シンセシス / 1969– / 技法 / 実験映画

映像信号そのものを楽器のように生成・変調する実践。ナムジュン・パイクと阿部修也のシンセサイザーがテレビを受像機から素材へ変え、ビデオアートの技術的基盤を開いた。

信号の変調 / フィードバックの渦 / 波形の可視化 / テレビ受像機の転用

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Datamosh — 映像圧縮の破損によるモッシュ(CC BY-SA 4.0) · © 3dollarsinmybankaccount

Datamosh

データモッシュ / 2005– / 技法 / デジタル画像技法

動画圧縮のキーフレームを意図的に壊し、前の画面が次の動きに引きずられて溶ける現象を演出に使う技法。圧縮アルゴリズムの内部構造そのものを美学へ転化した。

溶けて流れる画面 / マクロブロックの破片 / 動きベクトルの引きずり / 圧縮の露出

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VHS Aesthetic — AI生成の解釈イメージ
AI解釈イメージ(参考作品ではない)

VHS Aesthetic

VHS美学 / 1980s–2000s / 2010s revival / 世界観 / 映画技術

磁気テープの走査線、トラッキングノイズ、滲む彩度、日時スタンプ。家庭用記録メディアの劣化と操作画面が「記録された記憶」の質感として様式化された。

走査線とノイズ / 滲む彩度 / REC表示と日時 / トラッキングの乱れ

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Palladianism — パッラーディオ ヴィラ・ロトンダ — Wikimedia Commons / Public domain

Palladianism

パッラーディオ主義 / 1550s– / 17th–18th century revival / スタイル / 歴史様式

パッラーディオがローマ古典から抽出した比例・神殿正面・左右対称の別荘形式が、書物『建築四書』を通じて英米へ広がり、公共建築の「正しい顔」の原型になった。

神殿風ポルティコ / 厳格な左右対称 / 比例による平面 / 中央ドーム

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Baroque — ベルニーニ サン・ピエトロ大聖堂のバルダッキーノ — Wikimedia Commons / CC0

Baroque

バロック / 1600–1750 / スタイル / 歴史様式

楕円・曲面・劇的な光と過剰な装飾で観る者を巻き込む総合芸術の様式。建築・彫刻・絵画・都市計画を一体の演出として扱い、権力と信仰をスペクタクルに変えた。

楕円と曲面 / 劇的な光 / 天井画の錯視 / 建築と彫刻の融合

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Rococo — ヴィース教会の内部(CC BY-SA 3.0) · © Llez

Rococo

ロココ / 1730s–1770s / スタイル / 歴史様式

バロックの威圧を室内の親密さへ転じ、貝殻状の曲線・淡い色彩・非対称の装飾で軽やかな社交空間をつくった。装飾が建築から独立して主役になった最初期の様式。

ロカイユ(貝殻曲線) / 淡いパステル / 非対称の装飾 / 鏡と白金の室内

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Beaux-Arts — ガルニエ宮の大階段(CC0)

Beaux-Arts

ボザール様式 / 1830s–1920s / スタイル / 歴史様式

パリの美術学校(エコール・デ・ボザール)が教えた古典の学術的合成。壮大な軸線、彫刻的装飾、格式の階梯を鉄とガラスの新技術に重ね、駅・美術館・銀行など近代都市の公共の顔をつくった。

壮大な軸線と階段 / 古典オーダーの合成 / 彫刻的装飾 / 鉄骨と石の併用

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Prairie School — ライト ロビー邸 1910(CC BY 4.0) · © Bmzuckerman

Prairie School

プレーリー・スクール / 1893–1920s / スタイル / 近現代建築

アメリカ中西部の平原に呼応した水平線の建築。深い軒、連続窓、低い屋根、内外の連続で、ヨーロッパの様式輸入から独立した最初の米国近代住宅を確立した。

強調された水平線 / 深い軒の出 / 帯状の連続窓 / 重心の低い屋根

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Expressionist Architecture — メンデルゾーン アインシュタイン塔(CC BY-SA 3.0) · © Coenen

Expressionist Architecture

表現主義建築 / 1910s–1920s / スタイル / 近現代建築

彫塑的な曲面と煉瓦の細部で感情と象徴を語る建築。メンデルゾーンの流線、アムステルダム派の波打つ集合住宅など、機能主義に回収されない近代のもう一つの道。

彫塑的な曲面 / 煉瓦の表情 / 結晶と有機のモチーフ / 手仕事の細部

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AEG Corporate Identity — ベーレンス AEGタービン工場 1909(CC BY-SA 4.0) · © Felix Müller

AEG Corporate Identity

AEGの企業アイデンティティ / 1907-1914 / スタイル / 近代デザイン運動

製品も工場も印刷物もひとりの建築家に任せ、会社の見た目を同じ手つきで揃えた仕事。ベーレンスが1907年からAEGのために描いた文字と器物と建物が、企業デザインという職能の原型になった。

幾何学で描き起こした社名の文字 / 同じ形式で揃えられた製品の一族 / 装飾を外した鉄と硝子の切妻正面 / やかんから商品目録まで同じ手つき

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収録方針

IndexStyleは、デザインの周辺で使われる言葉を何でも載せる一覧ではない。独立項目にするのは、見分けられ、再現でき、近い様式との差を説明できる視覚言語だけ。 収録基準

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