木目金

Mokume-gane / 17th century– / 技法 / 器と工芸の技

色の違う金属を何層も重ねて一つの塊に接合し、彫って圧延することで木の年輪に似た縞を金属面に出す日本の技法。縞は表面に描いたものではなく積層の断面なので、削っても磨いても消えず、形を変えると縞も変わる。

Mokume-gane — 浜野政信《鷹と雀図鐔》1836年 ウォルターズ美術館 — Wikimedia Commons / Public domain
浜野政信《鷹と雀図鐔》1836年 ウォルターズ美術館 — Wikimedia Commons / Public domain
Mokume-gane — マウロ・カテブ《木目金の板材(銀・銅・真鍮)》— Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 · © Mauro Cateb
マウロ・カテブ《木目金の板材(銀・銅・真鍮)》— Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 · CC BY-SA 3.0 · © Mauro Cateb
Mokume-gane — マウロ・カテブ《木目金の指輪二点》— Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 · © Mauro Cateb
マウロ・カテブ《木目金の指輪二点》— Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 · CC BY-SA 3.0 · © Mauro Cateb

ひと目で判断

見た目の特徴

  • 縞が閉じた輪や渦になり、木口を見たときの年輪に似た形で並ぶ
  • 赤みの銅、白い銀、黒く沈んだ層が、色を変えて隣り合う
  • 同じ工房の同じ形でも縞の出方が二つとなく揃わない
  • 縞が縁で途切れず、板の厚みの断面まで続いている

向いている用途

  • 指輪や器の面を、塗装も象嵌もせずに金属そのものの色で模様づけたいとき
  • 同じ型で作っても一点ずつ模様が違う小物を、量産の枠の中でつくりたいとき

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辞書情報

文字
刻印を打つなら小さな極印を一つに留める。縞の流れと重なる位置は避け、文字の線は縞より細くする。
構成
模様が主なので形は単純にする。縞の流れを器の輪郭に沿わせ、縁だけ無地の細い帯で締める。
素材
銅、銀、赤銅など色の違う板を重ね、加圧と加熱で一つの塊に接合する。表面に鑿で溝を掘って下の層を出し、圧延して平らに伸ばしてから鍛金で立体にする。仕上げの磨きと着色で層ごとの色差を開く。
注意
狙った位置に縞を出そうとして層を薄くしすぎると、削った瞬間に下地まで抜けて模様が途切れる。
関連研究
Getty AAT の mokume-gane (300455807) が metallizing の下に置かれている理由 / V&A 所蔵 Ian Ferguson の鉢 (O120544) にある21層という層数と、鑿で溝を掘る手順 / 刀装具の加飾として始まったという来歴と、現代の工房作例との差

関連項目

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