ファッション系統15選:時代・サブカルチャー・思想で選ぶ

フラッパー、ニュールックからストリートウェア、脱構築、ゴープコア、アフロフューチャリスト・ファッション、サイバーゴスまで。服の形だけでなく、時代・共同体・思想から選ぶガイド。

このガイドの選定基準

衣服、スタイリング、社会的意味が一つの識別可能な体系をつくり、その系譜を資料からたどれるものを選んだ。単独のアイテム、色、短命なマイクロトレンドだけでは収録しない。 独立項目にする5条件

スタイルと分けているもの

着る人を一つの属性へ決めつけず、どの設計判断に使えるかで分類した。文化やサブカルチャーの名称は、その歴史と共同体を切り離さずに扱う。

前の時代を断ち切るシルエット

身体の輪郭を変えることで、近代の服装が持つ社会像まで更新した系統。

  1. 157

    フラッパー

    Flapper / 1920s

    直線的なシルエット・短い裾・ボブヘアで身体の解放を可視化した1920年代の女性像で、アール・デコの幾何学と同じ時代精神を着た。

    見分ける特徴: 直線的なシフトドレス / ボブヘア / 低いウエストライン / ビーズと房飾り

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  2. 160

    ニュールック

    New Look / 1947–1950s

    絞ったウエストと大量の布を使う長い裾で戦時の実用服から一転した曲線を復活させ、戦後のオートクチュールの黄金期を開いた。

    見分ける特徴: 砂時計のシルエット / たっぷりの布量 / 丸い肩線 / 格式の復権

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  3. 162

    モッズ

    Mod / late 1950s–1960s

    イタリアの細身スーツとスクーター、モダン・ジャズを組み合わせた「洗練による反抗」で、consumerismとユース・カルチャーの結合を完成させた。

    見分ける特徴: 細身の3ボタンスーツ / ミリタリーパーカ / スクーターとミラー / ターゲットマーク

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  4. 164

    アイビー・スタイル

    Ivy Style / 1950s–

    アメリカ東部名門大学の実用的な紳士服体系で、ボタンダウンとブレザーの「崩した端正さ」が日本経由で世界のトラッドの規範になった。

    見分ける特徴: ボタンダウンシャツ / 3つボタン段返りのブレザー / ローファー / 崩した着こなし

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音楽・ストリート・サブカルチャー

服が所属、拒否、コミュニケーションの役割を持つ。音楽、場所、共同体までが視覚言語の一部になる。

  1. 165

    ヒップホップ・ファッション

    Hip-Hop Fashion / 1970s–

    ブロンクスの若者文化がスポーツウェアとゴールドを自己表現の言語に変え、50年でストリートからラグジュアリーの中心へ到達した。

    見分ける特徴: スニーカーとトラックスーツ / ゴールドチェーン / オーバーサイズ / ロゴの誇示と改変

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  2. 166

    ゴス・ファッション

    Goth Fashion / late 1970s–

    ポストパンクの音楽から生まれた黒衣の美学で、ヴィクトリア朝の喪服やホラー映画の記号を借りて「暗さ」を共同体の様式に変えた。

    見分ける特徴: 全身の黒 / ヴィクトリア朝の借用 / 白い肌と黒い目元 / 銀のアクセサリー

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  3. 167

    ロリータ・ファッション

    Lolita Fashion / 1980s–

    ロココと少女文化を参照した日本発のストリート・スタイルで、「可愛さ」を他者の視線ではなく自分のために構築する装いの共同体を作った。

    見分ける特徴: 釣鐘型のスカート / フリルとレース / ヘッドドレス / 厳密なコーディネート規範

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  4. 168

    ギャル

    Gyaru / 1990s–

    日焼け・明るい髪・強いメイクで学校的な「正しさ」を反転させた渋谷発のスタイルで、雑誌と街が一体で更新する共同体的ファッションだった。

    見分ける特徴: 日焼けした肌 / 明るい髪色 / 強調された目元 / 渋谷109の店舗文化

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  5. 171

    ストリートウェア

    Streetwear / 1980s

    胸や背に大きく刷った図版とロゴを主役にし、体の線ではなく厚い布の面で見せる。

    見分ける特徴: 胸や背に大きく刷ったロゴ / フーディとスウェットの厚い生地 / ゆったりした直線の裁ち / 足元のスニーカー

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  6. 608

    サイバーゴス

    Cybergoth / late 1990s–2000s

    ゴスとインダストリアルの黒を土台に、レイヴの蛍光色、反射材、合成樹脂、ゴーグル、チューブ状のヘアピースを加えたクラブ・スタイル。暗いフロアで紫外線やストロボを受けたときに輪郭が完成する。

    見分ける特徴: 黒い服へ一色の蛍光色を強く差す配色 / 合成毛、フォーム、チューブで作る長いCyberlox / 額または頭部に置くゴーグルと呼吸装置風の部品 / 反射材、PVC、メッシュ、厚底ブーツの工業的な表面

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見た目だけではない、現代の立場

匿名性、構造の露出、演技的な過剰、実用性、想像された未来など、どんな立場を取るかから理解する系統。

  1. 172

    ノームコア

    Normcore / 2013–

    差異化の競争から降り、誰とでも繋がれる「平凡さ」を選ぶという態度をトレンド予測集団K-HOLEが概念化し、ファッション言説を反転させた。

    見分ける特徴: 無地と定番服 / ロゴの不在 / 意図的な平凡さ / スタイルからの自由

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  2. 550

    ファッションの脱構築

    Fashion Deconstruction / 1980s–

    服を完成した一体物として隠すのではなく、縫い代、裏地、断ち端、型紙、非対称な接合を表へ出し、衣服を成り立たせる規則そのものを問い直す。破壊の演出ではなく、分解した構成要素から別の身体像を組み直す。

    見分ける特徴: 縫い代と裏地が表側へ出る / 未処理の断ち端と意図的なほつれ / 左右で異なる接合とずれた重心 / 型紙や芯地が完成面として見える

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  3. 551

    キャンプ・ファッション

    Camp Fashion / 19th century–

    人工性、誇張、演劇性、パロディ、過剰を愛し、良い趣味と悪い趣味の境を楽しむ装いの感性。単なる派手さではなく、真面目さが大きくなりすぎて笑いと批評へ反転するところに力がある。

    見分ける特徴: 身体の尺度を越える誇張された輪郭 / 人工的な素材と過剰な装飾 / 歴史的衣装や大衆文化の引用 / ユーモア、パロディ、演劇的なポーズ

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  4. 579

    ゴープコア

    Gorpcore / 2017–

    登山やキャンプのための機能服を、都市の街着として意図的に組み直すファッション。防水シェル、フリース、カーゴ、トレイル靴の機能を隠さず、土色と安全色を重ねて「いつでも山へ行ける」輪郭を作る。

    見分ける特徴: 防水シェル、フリース、ダウンの機能的な重ね着 / カーゴポケット、止水ジップ、ドローコードの露出 / 森林色と土色へ安全橙や鮮色を差す / トレイルシューズ、バックパック、バケットハット

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  5. 607

    アフロフューチャリスト・ファッション

    Afrofuturist Fashion / 1950s–

    黒人の歴史、主体性、解放を、宇宙、技術、神話、音楽、舞台衣装を通して未来へ再構成するアフロフューチャリズムの服飾表現。既存のSFから黒人が除外されてきた歴史へ、誰が未来にいるかを身体像で答える。

    見分ける特徴: 宇宙服、金属、発光、幾何で作る未来的な輪郭 / アフリカ系ディアスポラの歴史や象徴を固有の文脈で参照する / 頭部、肩、全身を日常尺度以上へ拡張する舞台衣装 / 音楽、映像、物語、人物像を一体化する色と装身具

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