UI表現

画面の中のボタンや面をどこまで物体らしく見せるか、という一点をめぐる流行が並ぶ。質感を足す側と剥ぎ取る側が交互に現れてきた。

辞書情報

  1. ウェブ・ブルータリズム 2014– / スタイル

    ブラウザの既定表示をそのまま画面に出し、整えられたテンプレートの見た目を拒む。HTMLの素の構造が、そのまま様式になる。

  2. スキューモーフィズム 2000s–2010s / スタイル

    現実の素材や道具の手がかりを借り、未知の操作を理解しやすくする。原理の名なので、Aquaもブラシドメタルもこの原理を特定の製品で実装した姿にあたる。

  3. ニューモーフィズム late 2010s– / スタイル

    背景と部品を同じ素材にし、柔らかな陰影だけで凹凸を示す。

  4. グラスモーフィズム 2020s / スタイル

    半透明の層で奥行きと階層を示し、情報を軽く浮かせる。

  5. ニューブルータリズム 2010s– / スタイル

    太い枠と露骨な色で、洗練しすぎたWebへ親しみある反抗をする。

  6. フラットデザイン / ベクターミニマリズム 2010s– / スタイル

    情報を単純な面と色へ還元し、画面や媒体を越えて扱いやすくする。

  7. グリッチ digital / スタイル

    エラーや破損を隠さず、デジタル媒体そのものの脆さを見せる。

  8. クレイモーフィズム 2020s / スタイル

    粘土のような丸い立体感で、デジタル部品を柔らかく遊べるものにする。

  9. メタルハート 1995–2004 / スタイル

    3Dソフト初期のクローム、液体金属、攻撃的なベベルとレンズフレアで組んだ世紀末のデジタル様式。テクノとSFの図像を纏い、Y2K前後のレイヴフライヤーとゲーム誌を支配した。

  10. ターミナルUI 1970s– / スタイル

    黒地に単色蛍光の等幅文字が走る端末画面の様式。VT100の緑の残光は「コンピュータの顔」の原風景となり、ハッカー描写からモダンなCLIツールまで反復され続ける。

  11. 架空ユーザーインターフェース 1997– / スタイル

    映画の劇中に映る画面を作る仕事に付いた呼び名。Mark Coleran の作品を指して広まったが、本人は命名の手柄を自分のものとは言い切っていない。使うための道具ではなく読ませるための絵で、光と形と動きと音だけを使い、見る場所を一点に決める。

  12. ダイエジェティックUI 2009– / 技法

    ゲームの情報表示を、虚構の世界の中にあるかと、3D空間の中にあるかの2軸で置き直したとき、両方を満たす区画に付いた呼び名。2009年のチャルマース工科大学の修士論文が定めた。体力を主人公の装備そのものに光らせる設計を指す。

  13. 1ビットアイコン 1982–1990s / 技法

    Susan Kare が Macintosh のために確立した、白と黒の二値だけで描くアイコンの作法。方眼紙の一マスを一ピクセルとして下絵を起こし、はさみが切り取り、ごみ箱が削除を指すように、日用品の輪郭で命令を言い換える。その原画帳は美術館の収蔵品になった。

  14. ソラライズド 2011– / スタイル

    Ethan Schoonoverが値ごと公開した、端末とエディタのための16色。八つの地色と八つの差し色からなり、地色のCIELAB明度差を対称に取ってあるので、明地と暗地を入れ替えても読みの調子が変わらない。明るさの差を下げ、色相の差で語を区別する。

  15. スケルトン・スクリーン 2013– / 技法

    読み込み中に回転印を出さず、内容が入る前の空の画面を先に見せて、そこへ情報を少しずつ流し込む方法。Luke Wroblewskiが2013年に自作アプリPolarでの反省としてこの名で紹介した。待たせている事実ではなく、進んでいることを見せる。

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