現代ブランド
企業が自らの姿勢を、足すのではなく引く造形で示した例が集まる。書体と余白の統制が、そのまま企業の性格の説明になっている。
辞書情報
- 企業モダニズム 1950s–1970s / スタイル
ランドやチャマイエフらが確立したCIの黄金期。幾何学ロゴ、グリッドのデザインマニュアル、一貫適用の規律が、企業を近代主義の抽象言語で語る存在に変えた。
- 無印良品 1980– / スタイル
工業製品の素材の地の色を、そのまま仕上げにする型。漂白しない紙、着色しない樹脂、染めない木をそのまま外装にし、商品名は面から下げ札へ移す。
- コーポレート・グランジ late 1980s–mid-1990s / スタイル
音楽誌や実験タイポグラフィが生んだ荒れ、断裂、重なりを、企業広告と商品カタログへ制御して移した様式。読めなさを主役にせず、整った商品情報の周囲だけへ反抗の痕跡を置く。
- スポーツブルート late 2010s– / スタイル
ブルータリズムの粗い格子、巨大文字、露出した構造を、競技の速度、記録、身体、スコアへ接続したスポーツ・グラフィック。荒さは反制度のためでなく、力と切迫を短時間で伝えるために使われる。
- ジェネリカーナ mid-1980s–early 2010s / スタイル
1920–50年代の米国包装、看板文字、工場ラベルを、具体的な地域史を薄めた現代ブランドの“本物らしさ”へ再編集する様式。広い余白と上質な素材で、汎用的な昔の商店をプレミアムな現在として見せる。